外壁のひび割れを防ぐためには?予防策について
投稿日:2025.7.26 更新日:2025.8.4
住宅の外壁は建物の顔とも言われている重要な部分です。
また、美観を保つだけでなく、雨風や紫外線などから住宅を守る重要な役割を果たしています。
しかし、外壁は常に外気にさらされていることから、時間の経過とともにひび割れが発生することがあります。
このひび割れは放置すると建物の構造に深刻な影響を与える可能性があるため、適切な予防が必要です。
本記事では、外壁のひび割れを防ぐための方法について解説します。
外壁のひび割れはなぜ起こる?
そもそも外壁にはなぜひび割れが発生するのでしょうか?
外壁のひび割れには以下の原因があります。
経年劣化
外壁は長年にわたって紫外線や雨風、温度変化などの自然環境にさらされています。
その結果、外壁材の柔軟性や強度が徐々に失われてひび割れが発生してしまうのです。
特にモルタルやサイディングなどの外壁材は、10年~15年ほど経つと劣化が進行します。
また、シーリング材の割れや剥離によって防水性能が低下し、雨水が浸入することで内部も腐食してしまいます。
さらに、温度変化による膨張と収縮もひび割れの原因になります。
日中と夜間の温度差や夏と冬の温度差によって、外壁材には膨張と収縮が起こり、それを繰り返すことで徐々にひび割れが発生してしまうのです。
経年劣化によるひび割れは、定期的なメンテナンスをおこなうことで進行を遅らせることはできますが、完全に防ぐことは困難なので適切な時期での補修や張り替えが必要になります。
揺れや振動
地震による揺れや日常的な振動も、外壁のひび割れの原因となります。
地震による強い揺れは建物全体に大きな応力を与え、外壁材に亀裂を生じさせます。
また、近隣の工事による振動や交通振動などが継続的に起こることで、建物に影響を与えて外壁にひび割れが発生する場合があります。
特に交通量の多い道路沿いの住宅では、日常的な振動が起こることでより外壁にひび割れが発生しやすくなります。
外壁材の種類や建物の構造によって振動の影響を受けやすいかどうかは異なりますが、柔軟性の低い材料ほど振動の影響を受けやすい傾向があります。
振動によるひび割れは徐々に進行することが多く、定期的な点検により早期発見し、適切な補強や補修を行うことが建物の耐久性維持に重要です。
施工不良
施工不良も外壁にひび割れができる原因の一つです。
下地処理の不備や塗膜厚の不均一、材料の選択ミスなどが主な原因になります。
外壁塗装をする際は塗料の密着性を高めるために、高圧洗浄やコーキング補修などの下地処理をおこないます。
この下地処理が不十分だった場合、外壁材と塗料の密着性が低下して、ひび割れや剥がれが生じやすくなるのです。
また、塗料を厚く塗りすぎた場合、乾燥過程で収縮応力が大きくなって亀裂が生じやすくなります。
一方で、薄すぎる場合では十分な保護機能が発揮されず、下地の動きに追従できずにひび割れが発生することがあります。
さらに、建物の立地条件や下地材に適さない塗料を選択すると、接着不良によって温度変化や建物の動きに塗膜が追従できずにひび割れが生じます。
これらの施工不良によるひび割れは比較的早期に現れることが多く、適切な施工管理によって予防することが可能です。
下地処理については「塗装前の下地処理」をご覧ください。
外壁のひび割れを防ぐ方法
外壁のひび割れを防ぐためには、以下のような方法で予防をおこないましょう。
定期的なメンテナンスをおこなう
外壁のひび割れを防ぐためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
外壁の状態を年に一度は確認し、ひび割れの有無や拡大の状況、塗装の剥がれや色あせ、カビやコケの発生状況などをチェックします。
ひび割れが小さい場合でも、放置すると拡大する可能性があるため注意が必要です。
具体的なメンテナンス作業としては、外壁の洗浄やシーリングの打ち替え、小さなひび割れの補修、部分的な塗装などです。
とくにシーリング材は紫外線や温度変化の影響を受けやすく、劣化すると防水性能が低下してひび割れの原因となるため定期的な打ち替えが重要です。
このような予防的なメンテナンスをおこなうことで、外壁の寿命を大幅に延ばし、大規模な修繕工事を遅らせることができます。
メンテナンス費用はかかってしまいますが、長期的に見ると建物の工事費用を抑えることができます。
適切な塗料を選ぶ
適切な塗料の選択は、外壁のひび割れを防ぐために重要です。
建物の立地条件や外壁材の種類などに適した塗料を選択することで、外壁を保護することができます。
その結果、ひび割れの発生を大幅に減らすことができるのです。
弾性塗料は建物の微細な動きに追従し、ひび割れの発生を防ぐ効果があります。
また、遮熱塗料は外壁の温度上昇を抑制し、熱による膨張収縮を軽減することができます。
施工時には下地処理も重要で、旧塗膜の除去やひび割れ補修などの適切な下地処理をおこなうことで、密着性が向上して耐久性が高まります。
さらに、塗装が薄すぎると十分な保護効果が得られず、厚すぎると剥がれやひび割れの原因となるため、適切な塗膜厚を確保することも重要です。
専門業者による定期点検
外壁のひび割れを防ぐためには、専門業者による定期的な点検も非常に重要です。
一般の人では見落としがちな問題を早期に発見し、適切な対策を提案することができます。
点検の頻度は使用している塗料の種類や建物の立地条件によって異なりますが、一般的には3年~5年に一度の定期点検が推奨されています。
とくに、海岸部や交通量の多い道路沿いなどにある建物では、より頻繁な点検が必要になります。
専門業者による点検では、外壁材の劣化状況や構造的な問題の有無、防水性能の確認などをおこないます。
専門的な知識や最新の技術によって、より効果的な外壁保護が可能になります。
まとめ
外壁のひび割れは経年劣化や揺れ、施工不良などさまざまなことが原因となって発生します。
ひび割れを防ぐためには原因を理解した上で、定期的なメンテナンスや適切な塗料の選択、そして専門業者による定期点検が重要です。
これらの対策をおこなうことで、外壁の耐久性を長期間維持することができ、ひび割れを防ぐことにつながります。
外壁のひび割れは建物の美観だけでなく、構造的な安全性にも影響する重要な問題です。
しっかりと対策をおこない、長期的に建物の価値を保ちましょう。
*K*
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