サイディング外壁のひび割れ・反り・浮きの修繕方法
投稿日:2022.6.13 更新日:2026.9.22
外壁材の中でもっとも利用されているサイディングは、コストパフォーマンスやデザイン性に優れる一方、経年劣化によってひび割れや反り、浮きといった不具合が起こりやすい外壁材でもあります。
劣化が進んでしまうと防水機能が落ちてしまい、雨水が浸入してしまう原因にもなります。本記事では、それぞれの症状が起こる原因と具体的な補修方法について詳しく解説します。
外壁の主流「サイディング」とは
住宅の外壁に使われる建材の中でも、現在もっとも普及しているのが「サイディング」です。
国内の戸建て住宅の実に8割近くがこの外壁材を採用しているといわれており、その理由はデザインの選択肢が豊富であることと、コストパフォーマンスに優れている点にあります。
サイディングにはいくつかの種類がありますが、なかでも広く使われているのが「窯業系サイディング」です。
セメントと繊維質を主な原料としているため吸水性があり、表面の塗装が劣化してくると雨水を吸い込みやすくなる性質を持っています。
そのため、だいたい7年から10年に一度のペースでメンテナンスをおこなう必要があるとされています。
サイディングは大きく4種類
サイディングには、大きく分けて4つの種類があります。
| サイディング種類 | 特徴 |
| ①窯業系サイディング | ・国内での採用率No.1 ・価格が抑えめ ・デザインバリエーションが豊富 |
| ②金属系サイディング | ・窯業系に次いでよく使われる ・軽量なので耐震性の向上に有利 ・熱を持ちやすく夏場は高温になりやすい |
| ③木質系サイディング | ・天然木を用いるため高級感がある ・窯業系・金属系より費用がかさむ |
| ④樹脂系サイディング | ・国内シェアはわずか1%(北米では約半数を占める) ・塩化ビニル樹脂が主原料 |
このようにサイディングには種類はいくつかありますが、近年建てられる住宅の大半には窯業系サイディングが使われています。
価格の手頃さとデザインの自由度の高さが、多くの人に選ばれる理由といえます。
さらに窯業系サイディングボードは硬くて密度が高いため、耐震性・防火性・遮音性の面でも優れた性能を発揮します。
ただし弱点として防水性能そのものは低いため、表面に塗膜を施すことで防水機能を持たせているのが実情です。
この塗膜が劣化すると雨水が内部に染み込みやすくなり、夏の高温と冬の凍結によって膨張・収縮が繰り返されることで、ひび割れが発生するリスクが高まります。
サイディングにひび割れ・反りが生じる原因


ひび割れが発生する原因
外壁のひび割れは、建物が横方向に揺れることで生じるケースがほとんどです。
地震による揺れはもちろんですが、交通量の多い幹線道路沿いに建つ住宅では、日常的な振動の積み重ねも無視できません。
ひびが広がると外壁材の剥離につながり、強風や揺れをきっかけにサイディングボードそのものが落下する危険性も出てくるため、放置は禁物です。
また、外壁材だけではなくシーリング材にもひび割れが生じることがあります。
サイディングとシーリングの間にすき間や剥がれが見られる場合は、古いシーリング材を撤去して新しいものに打ち替える補修が必要になります。
当社のコーキング工事については「シーリング工事」をご覧ください。
反りが発生する原因
塗料の防水機能が落ちてくると、外壁材に雨水が直接当たるようになります。
水分を吸い込んだサイディングは膨張と収縮を繰り返し、乾燥する際には太陽の当たる表面側から先に乾くため、板全体が反ってしまうことがあります。
これは新築時の施工精度が原因になる場合もありますが、多くのケースでは経年劣化が原因です。
サイディングのひび割れの補修方法

一方、すき間が2mm以上ある大きなひび割れについては、状況に応じて「Vカット工法」による補修が必要になります。
サイディングボードは釘で固定されているため、釘周辺にひびが起こりやすい傾向があります。
| 1.ひび割れ箇所のカット |
カッターや専用工具でひびの入った部分をカットします。V字またはU字にカットしますが、ひびが深い場合は補修材の食いつきがよいU字カットが適しています。 |
| 2.プライマー塗布 | 補修箇所をブラシなどで清掃したあと、補修材の密着を高めるためにプライマーを塗布します。 |
| 3.コーキング材充填 | プライマーが乾いたあとコーキング材ですき間を埋め、ヘラで表面をならして平滑に仕上げます。 |
| 4.仕上げの塗装 | 上から塗装を施すことで、補修跡を目立たなくすると同時に、表面の防水性を回復させ耐久性を高めます。 |
サイディングに浮きが見られる場合の対処法
浮きが軽微な場合
下地材へのダメージが少ないケースがほとんどのため、釘やビスで打ち直すだけで対応できます。
作業も短時間で済み、症状の進行を防ぐ効果も期待できます。
大きく浮いている場合
下地自体が傷んでいることが多いため、サイディングを張り替える工事が必要になることがあります。
周辺のサイディングを一度取り外し、新しく張り直す作業となるため、部分補修であっても手間のかかる工事です。
また部分的に張り替えると、既存部分との色味や質感の差が目立ってしまうことがあるため、見た目を気にする場合は外壁全体を張り替える選択をする方もいます。
まとめ
窯業系サイディングは価格・デザイン性・耐震性など多くのメリットを持つ一方、経年劣化によるひび割れ・反り・浮きなどの不具合は避けられません。
小さなヘアークラックであればコーキング補修で対応できますが、幅の大きなひびや下地の傷みが進んだ浮きについては、Vカット工法や張り替えなど本格的な補修が必要になるケースもあります。症状を放置すると、外壁材の落下などの大きなリスクにもつながりかねませんので、7〜10年を目安とした定期的な点検・メンテナンスをおこなうことが大切です。
不具合を早期に発見・対処することは、修繕費用を抑えることにもつながります。
ご相談のみでも承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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