外壁塗装は3度塗りが重要?下塗り・中塗り・上塗りのそれぞれの役割とは?
投稿日:2019.5.8 更新日:2025.11.11
住宅の外観を美しく保ち、建物を長持ちさせるために欠かせないのが外壁塗装です。
しかし、「塗料を塗る」という作業は、思っているほど単純なものではありません。
塗装工事において塗料の性能を発揮させるためには、正しい手順でおこなうことが大切です。
本記事では、外壁塗装における3回塗装の重要性や、下塗り・中塗り・上塗りのそれぞれの役割について詳しく解説します。
これから塗装工事をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装では3度塗りが基本
外壁や屋根の塗装工事では、塗料を一度だけ塗って終わりというわけにはいきません。
塗料本来の性能を引き出すには、正確な施工手順を守る必要があります。
基本的に外壁塗装では「下塗り」「中塗り」「上塗り」という工程に分けて3度塗りをおこないます。
この流れで順番におこなうことで、初めて効果的な塗装が完成するのです。
なお、使用する塗料の種類やメーカーの指定によっては、4回塗りや5回塗りが必要になるケースもあります。
また、屋根塗装を実施する際には、屋根材の隙間にタスペーサーと呼ばれる部材を挿入する作業も含まれます。
これは屋根の通気性を確保して、雨水の逃げ道を作るための大切な工程です。
業者の中には、実際には2回しか塗っていないのに「3回塗りました」と報告するケースも残念ながらあります。
しかし、きちんと3度塗りされた仕上がりは、艶や色の深みが明らかに違います。
プロが見れば、すぐに判別できる差が生まれてしまうのです。
適切に施工された塗装は、見た目の美しさだけでなく、耐久性においても大きな違いが現れます。
広告でよく見る「シリコン塗料」「フッ素塗料」とは
当社でも同じですが、塗装会社のホームページや広告でよく目にする「シリコン」や「フッ素」といった塗料は、塗装工程における中塗りと上塗りで使用される仕上げ用の塗料を指しています。
一方、下塗りに使用する塗料は、外壁や屋根の劣化状況、素材の種類などに応じて最適なものを選定する必要があります。
つまり、建物の状態によって使い分けが必要となるため、一概に「この塗料を使います」とは言えないのです。
ここで注意したいのが、下塗り材の選択ミスです。
いくら耐久性に優れた高価な仕上げ塗料を使用していても、下塗り材の選択を誤ると、塗装後すぐに塗膜が剥がれてしまったり、既存のダメージを十分にカバーできなかったりする問題が発生します。
適切な下塗り材を選ぶことは、塗装工事全体の品質を左右する重要なポイントになるのです。
下塗り塗装の役割
密着性を確保する
下塗りは、外壁や屋根の状態を整えて、仕上げ塗料がしっかりと定着するための基盤を作る重要な工程です。
下塗りで表面を均一に整えることで、中塗りや上塗りの塗料がしっかりと密着し、ムラなく美しい仕上がりを実現します。
小さなひび割れが見られる箇所には、弾力性のある塗料を使用して補修をおこないます。
きちんと処理をおこなうことで、劣化の進行を防ぐことができます。
希望の色を実現する
下塗りには、希望の色を美しく表現するための重要な役割もあります。
現在の外壁の色から大きく異なる色へ変更する場合、元の色が透けて見えてしまうと仕上がりが台無しになります。
このような場合、白やベージュといった明るい色の下塗り材を使って、既存の色を完全に覆い隠してから仕上げ塗料を塗ります。
お客様から「最終的にグレーの壁にするのに、なぜ白を塗るのですか?」というご質問を受けることがありますが、これこそが下地として元の色をカバーする作業なのです。
中塗り塗装の役割
塗りムラを防ぐ
中塗りでは、仕上げ塗料となる上塗りと同じ塗料を使用します。
この工程で下塗り材の色を完全に覆い隠し、塗りムラを防ぐための層を形成します。
上塗り前に中塗りをおこなうことで、1回ではなくすことができない塗りムラを防ぐことができるのです。
塗料の性能発揮
上塗りと同じ塗料を塗ることで、塗膜に十分な厚みを持たせることができます。
その結果、塗料が持つ防水効果や遮熱効果などの性能を十分に引き出すことができるのです。
また、メーカーが指定する塗布量を正確に守ることが重要で、塗膜の厚さが規定値に到達するよう、塗り重ねのタイミングや乾燥時間を厳密にコントロールしながら作業を進めていきます。
また、中塗りと上塗りで異なる色を使用する施工方法を選択すれば、3回塗りが確実に実施されたことを視覚的に確認できるため、施工品質の透明性が向上します。
上塗り塗装の役割
美観を決定する
3度塗りで最後の塗装となるのが上塗りです。
上塗りは最も目に触れる層となるため、美観を決定づける重要な塗装になります。
そのため、塗り残しはもちろん、色のムラなども残らないように慎重に作業を進めることが大切です。
耐久性の高い外壁に仕上げる
仕上げ塗料を中塗りと上塗りの2段階に分けて塗装することで、塗料本来の性能を最大限に発揮させることができます。
その結果、長期にわたって美しさと耐久性を維持できる外壁塗装が完成します。
当社の外壁塗装・屋根塗装工事については「外壁塗装・屋根塗装」をご覧ください。
まとめ
外壁塗装は単純に1回塗料を塗るだけの作業ではなく、下塗り・中塗り・上塗りという3度塗りをおこなうことで初めて塗料本来の性能が発揮されます。
特に下塗り材は、その後の塗装品質を大きく左右する重要なポイントです。
また、塗料メーカーが定める規定量を守って塗布し、適切な乾燥時間を確保することも、長持ちする外壁塗装を実現するために欠かせません。
外壁塗装を検討する際は価格だけでなく、正しい施工方法を守っているか、使用する塗料は適切かなどといった点もしっかりと確認しましょう。
信頼できる業者を選ぶことが、美しく耐久性の高い外壁を実現するために重要です。
大切な住まいを守るためにも、正しい知識を持って塗装工事をおこないましょう。
*K*
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