金属に錆ができる原因とは?錆には種類がある?
投稿日:2023.8.12 更新日:2023.8.23
住宅の塗装工事をする際、屋根や外壁以外に付帯部にも塗装をおこなうのが一般的です。
付帯部には、軒天・破風板・雨樋・雨戸・水切りなどが含まれます。
その中でも雨戸や水切りは金属でできているため、錆が発生してしまいます。
では、なぜ金属だけ錆ができるのでしょうか?
本記事では、金属に錆ができる原因と錆の種類について詳しく解説します。
また、錆を防ぐための対策についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
金属に錆ができる原因
「気付いたら金属部分に錆が発生していた…」という経験がある方は多いのではないでしょうか。
金属になぜ錆ができるのかというと、空気中に含まれている酸素や水が金属に触れることが原因で発生します。
金属が酸素や水に触れることで、化学反応が起こり酸化して金属が別の物質に変わるのです。
また酸素や水分の他にも、塩化物や硫黄を含んでいる排気ガスやほこりなどによっても酸化は促進されてしまいます。
そのため、以下のような環境では注意が必要です。
・湿気の多い梅雨時期
・排気ガスが多い道路沿い
・潮風にさらされる海岸付近
付帯部に錆が発生してしまうと、光沢がなくなり茶色く変色してしまいます。
その結果、建物全体の美観が損なわれてしまうのです。
さらに金属の耐久性も低下して、最悪の場合、金属に穴が開いてしまうこともあります。
金属の錆の種類
一口に錆といっても、錆には以下のようにいくつかの種類があります。
・赤錆
・白錆
・青錆
・黒錆
それぞれ金属の種類によって、発生する錆が異なります。
赤錆
赤錆は鉄や銅に発生する錆です。
「錆」というと一般的には赤錆のことを指しており、日常生活で目にすることの多い錆になります。
赤錆は、美観を損ねるだけではなく破損などの劣化を引き起こすこともある錆です。
落とす場合は、金属製のワイヤーブラシで擦って落とします。
ただし、頑固な錆だとワイヤーブラシでは落ちないため、錆取り材を含ませた布で磨くと落とすことができます。
白錆
白錆はアルミニウムや亜鉛に発生する錆です。
赤錆を防ぐという有益な効果があります。
腐食しているのは表面のみですが、美観を損ねてしまうため落とすことが必要です。
濡れた布と乾いた布で拭き取ることで落とすことができます。
それでも落ちない場合は、お酢を含んだ布を被せて数時間置き、スポンジなどで擦ると落とすことができます。
青錆
青錆は銅や真鍮に発生する錆です。
色は青と緑を混ぜたような色なので、青緑(ろくしょう)とも呼ばれています。
青錆も赤錆の発生を防いでくれ、さらに色合いが綺麗という特徴があります。
そのため、自由の女神や奈良の大仏などの銅像には、青錆が促進されるような塗料が塗ってあるのです。
黒錆
黒錆とは、高熱を加えたり薬剤での化学反応によって意図的に発生させた錆です。
赤錆を防いでくれるため、機械部品や工具、ナイフなどに黒錆加工がおこなわれます。
金属の錆を防ぐためには
金属に錆ができる原因は、金属が酸素や水に触れることで起こる酸化現象です。
金属の錆を防ぐためには以下の方法があります。
・防錆塗料を塗る
・メッキ加工する
防錆塗料を塗る
黒染め加工、アルカリ着色などとも呼ばれています。
錆を発生させないためには、防錆塗料を塗るのが効果的です。
下塗りの工程で防錆塗料を一度塗るだけで、錆の発生を防ぐことができます。
その結果、金属の耐久性も高まり長持ちすることができます。
また防錆塗料は、錆が発生している上からでも塗れることができる点がメリットです。
メッキ加工する
メッキ加工とは、表面を錆びにくい金属で覆う方法です。
覆うことで空気に触れないようにして表面を保護します。
その結果、錆の発生を抑えることができ美観の向上にもつながります。
錆びにくい金属
錆の種類によっては錆びにくい金属があるのをご存じでしょうか?
あくまでも「錆びにくい」ものなので、完全に錆びないという金属はありませんが、錆びにくい金属は存在します。
錆びにくい金属は以下になります。
・ステンレス鋼
・アルミニウム
・チタン
・銅
ステンレス鋼
ステンレス鋼とは、鉄を主成分としてクロムなどの合金を含ませ、耐食性・耐蝕性を持たせた合金鋼のことです。
耐食性や耐熱性、強度が高いため、非常に丈夫で錆に強い特徴があります。
錆に強いため、建築をはじめ自動車や医療機器などにも多く使用されています。
アルミニウム
アルミニウムとは、ボーキサイトという鉱石を原料とした金属です。
軽い・錆びにくい・強い・耐食性が良い・加工性が良いなどの特徴があります。
このような優れた特徴があるため、医療用機器などの細かな部品などに広く用いられています。
チタン
チタンとは、元素記号「Ti」で表される銀灰色の金属です。
強度が非常に高く、耐食性にも優れているため、航空機体やロケットの部品に多く使われています。
さらに、無害で生体適合性が高いことから、医療器具などの健康分野でも広く使用されています。
銅
銅は、導電率が高い・熱伝導率が高い・抗菌作用がある・加工しやすいなど様々な性質を持った金属です。
そのため、電気配線・建築材料・家庭用品など、様々な分野で幅広く使用されています。
また酸化・腐食にも耐性があるため、錆びにくいという特徴があります。
まとめ
金属部分に発生する錆にはいくつかの種類があり、金属の種類によって発生する錆が異なります。
もし錆が発生してしまった場合、美観を損なうだけではなく金属部分の耐久性にも影響してしまいます。
そのため、防錆塗料を使って錆の発生を防止したり、錆が発生しにくい金属を使用したりなどの対策が大切です。
塗装工事や改修を検討されている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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