外壁に欠かせないシーリング工事とは?役割や劣化症状について
投稿日:2019.3.20 更新日:2025.7.10
住宅には、外壁の目地や窓のサッシ周りなどに隙間が存在します。
外壁に隙間が開いているままの状態だと、雨水の浸入を許してしまい、外壁材の腐食や雨漏りにつながってしまう恐れがあります。
そのため、この隙間を埋めるシーリング工事が欠かせません。
シーリング工事をおこなうことで、防水性を高めて雨水の浸入を防ぐことができます。
本記事では、外壁に欠かせないシーリング工事について解説します。
シーリング工事とは?
シーリング工事とは外壁材と外壁材の間や窓枠などの接合部分に、防水性や気密性を持つシーリング材を充填する工事のことです。
現代の住宅の外壁には、サイディングボードやALCパネルなどの外壁材が多く採用されています。
施工のしやすさがメリットではありますが、非常に硬いため隙間を設けずに貼りつけてしまうと、膨張した際に外壁材同士が衝突して破損する可能性があります。
また隙間なく貼り付けたとしても、ぴったりとくっつけることは難しく、どうしても隙間ができてしまいます。
外壁材に隙間があるとそこから雨水が侵入してしまい、雨漏りや腐食など建物の劣化につながってしまいます。
そのようなことを防ぐためには、シーリング工事が不可欠なのです。
シーリング工事をおこなうことで内部への雨水の侵入を防ぎ、建物の耐久性を維持することができます。
建物の構造上、非常に重要な役割を果たしているのです。
シーリング材の寿命は一般的に5〜10年程度とされています。
ただし、シーリングの種類や使用環境によって大きく異なるため、定期的な点検が欠かせません。
劣化を早期発見し、適切なメンテナンスをすることで、大規模な工事を避けることができます。
また建物の防水性を長期間維持できることで、雨漏りなどのトラブルを未然に防ぐことができ、快適な住環境を保つことができます。
シーリングの役割
シーリングの役割について詳しく解説します。
防水性や気密性を高める
シーリングの最も重要な役割は防水性を高めることです。
外壁材同士にできる隙間や窓のサッシ周りなどに充填することで、雨水が侵入することを防ぎます。
雨水の侵入は雨漏りや建物内部の腐食を引き起こし、建物の寿命を短縮させる可能性があるため注意が必要です。
また、建物の気密性を保つ役割もあり、外部からの冷気や湿気の侵入を防いで室内の快適性を維持することができます。
冷暖房効率が向上し、エネルギー消費量の削減にもつながります。
緩衝材の役割
シーリングには、衝撃を吸収する緩衝材としての役割もあります。
外壁材は温度変化や地震などの外的要因によって、伸縮や変形を繰り返します。
シーリング材は弾性を持つため、このような建物の動きを吸収し、外壁の気密性を維持します。
それによって外壁の損傷を防いで、建物の耐久性を向上させることができます。
ただし、シーリング材はあくまでも建物の正常な動きに追従することが目的なので、大きな衝撃に対する構造的な保護材ではありません。
衝撃を吸収する力には限界があるため、大きな衝撃や強い振動に対しては構造的な対策が必要になります。
シーリング材の種類
シーリング材にはいくつか種類があります。
シリコン系シーリング材
シリコン系シーリング材は耐候性・耐久性・耐水性に優れており、長期間の使用に適しています。
ただし、上から塗装することが困難というデメリットがあります。
主に浴室や洗面所などの水回りで使用されます。
変成シリコン系シーリング材
シリコン系と同じ耐候性に優れた特性を持ちながら、上からの塗装が可能なシーリング材です。
塗装が可能なので、外壁のシーリング工事で多く使用されています。
ただし、シリコン系と比べると耐久性がやや劣るというデメリットがあります。
ポリウレタン系シーリング材
ポリウレタン系シーリング材は弾性に優れているため、動きの大きい箇所に適しています。
外壁材の継ぎ目やひび割れ補修で使用されることが多いです。
ただし、紫外線に弱いため、上からの塗装が必要になります。
アクリル系シーリング材
アクリル系シーリング材は、他のシーリング材と比較すると価格が安価で施工しやすいメリットがあります。
ただし、耐久性に劣るため使用場所が限られます。
シーリングの劣化症状
シーリングは、雨風や紫外線などによって経年劣化します。
劣化が進むとシーリング材の役割を果たせなくなり、建物自体の耐久性にも影響してしまいます。
以下のようなシーリング材の劣化症状についてしっかりと理解し、劣化が見られた場合は早めの対処をおこないましょう。
変色
シーリング材の色が変化した場合、美観を損なうだけではなく、シーリング材の機能も低下してしまいます。
紫外線が原因で起こることが多く、特に白色系のシーリング材で顕著に現れます。
ひび割れ(クラック)
シーリング材の表面に細かいひび割れが生じることがあります。
ひび割れは温度変化による伸縮の繰り返しや、紫外線による劣化が主な原因です。
初期段階では表面のみのひび割れですが、進行するとひび割れが深くなり、防水性が低下してしまいます。
剥離
シーリング材と下地材の接着が失われると、隙間が生じてしまいます。
このような状態を剥離といい、防水機能が完全に失われて、雨水が建物内部に侵入する危険性が高まります。
施工不良やシーリング材の選択ミスが原因となることが多いです。
肉やせ
肉やせはシーリング材の厚みが減少して凹んだ状態になる現象で、防水性の低下につながります。
シーリング材に含まれる可塑剤の流出が原因で発生します。
シーリング材の劣化症状については、こちらのページも合わせてご覧ください。
おすすめのシーリング材「オートンイクシード」についても紹介しています。
まとめ
シーリング工事は、防水性と気密性を確保するために重要な工事です。
適切な材料選択と施工によって建物の寿命を延ばすことができ、快適性も維持することができます。
シーリング材の寿命は5〜10年程度なので、この年数を目安に定期的な点検をおこない、劣化症状が現れたら適切なメンテナンスをおこないましょう。
シーリングをきちんとメンテナンスすることで、建物の耐久性を長期間保つことができます。
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