外壁にツタを生やすメリットとデメリットは?除去の注意点も解説
投稿日:2024.12.21 更新日:2024.12.26
「外壁に生やすツタのメリットは?」「ツタの除去はどうするの?」など疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
外壁や屋根の周りにツタが生えると、自然豊かでオシャレな印象の家になります。
しかし一方、外壁に生えたツタにはメリットだけではなくデメリットもあります。
この記事ではツタを生やすメリットとデメリット、また除去をする際の注意点を解説します。
外壁にツタを生やすメリット
外壁にツタを生やす主なメリットを紹介します。
断熱効果
外壁に生えるツタの葉が、太陽光を遮断し暑さを軽減する効果があります。
これは、緑のカーテン(グリーンカーテン)と言います。
近年、温暖化の影響もあり、年々夏は猛暑になりがちです。
ツタの効果により、室内の暑さを軽減してくれます。
また、冬場は室内の暖かさを外に逃さずに保つことができるため、冷暖房の節約にも繋がります。
音を吸収する
ツタの葉が音を吸収してくれるため、騒音を軽減することができます。
特に、道路沿いに住んでいる方や騒がしい場所に住んでいる方に効果的です。
外壁の美観が上がる
家のデザインは外壁材や外壁の色などによって、より個性的な住宅になります。
ツタの緑が外観に加わることで、自然豊かな雰囲気を演出できます。
空気の浄化
植物は光合成を作るために二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。
ツタも同様に外壁を這い上がることにより、周りの空気を綺麗にする効果があります。
ヒートアイランド現象の緩和
外壁にツタを生やすことで、ヒートアイランド現象の緩和効果が期待できます。
都市部で気温が上昇することに伴い、周辺地域の気温も上がることをヒートアイランド現象といいます。
中心の都市部の気温がまるで「熱の島」のようになることが名前の由来です。
近年、このヒートアイランド現象が大きな問題になっています。
外壁にツタを生やすことで、水蒸気の蒸発や太陽光を反射する効果が高まるのです。
ちなみに、ヒートアイランド現象の緩和対策として、多くの市町村によっては助成金制度を設けているところもあります。
外壁にツタを生やすデメリット
外壁にツタを生やす主なデメリットを紹介します。
メンテナンスに手間がかかる
ツタは普通の植物よりも生命力が高く、繁殖力が強いです。
成長が早いため、メンテナンスをせずにツタを生やし続けると、外壁を覆ってしまったり窓を塞いでしまう可能性があります。
人間の身長くらいの高さであれば、取り除くのは簡単です。
しかし、ツタが2階まで伸びてしまうと、成長した範囲にもよりますが足場が必要になることもあります。
そのため、定期的にツタの成長をコントロールすることが重要です。
コーキングにツタが食い込む
ツタがコーキングに食い込むことにより建物自体の寿命が短くなったり、雨漏りの原因になることがあります。
外壁材の1つに「サイディング外壁」があり、貼り付ける際に目地の継ぎ目にコーキング材を使用します。
コーキング材を使用することで、雨水の侵入を防ぐ効果があるのです。
しかし、ツタは壁面を覆うように根を張っていきます。
この根が、外壁材の隙間やコーキングの目地に食い込んでしまうことがあるのです。
ツタが食い込むことで外壁材にひびが入ったり剥がれてしまい、建物そのものの耐久性が低下してしまいます。
また、コーキングが破損することで、その部分から雨水が侵入し雨漏りの原因になることがあります。
枯れ葉が排水溝に詰まる
ツタの葉が風や雨によってベランダや排水溝に運ばれて、その枯れ葉が排水溝に詰まってしまうトラブルがあります。
排水溝の構造によっては、枯れ葉がつまりやすいです。
排水溝は雨水の通り道なので、排水溝に枯れ葉が詰まり雨水がスムーズに流れない状態が長く続くと、ベランダに水が溜まってしまいます。
また、長期間水が溜まった状態が続くと、建物そのものの構造に影響を及ぼす恐れが高まります。
そのため、定期的に排水溝の掃除をするなどのメンテナンスが必要です。
虫が発生する
ツタには、アブラムシやカイガラムシなどの害虫がつきやすいです。
放置したままでいると、周辺の植物や建物にも影響を及ぼす可能性があります。
そのため、定期的に虫が発生していないか確認し、必要によっては駆除する必要もあります。
カビや藻のリスクも高まる
ツタが外壁を覆うことで、日当たりが悪くなったり乾燥しにくくなってしまいます。
また、ツタから蒸発する水分によって、外壁が湿った状況になりカビや藻の発生リスクが高まってしまうのです。
カビや藻が発生すると外観の美観を損なうだけでなく、外壁を侵食し腐食や変色を引き起こす可能性が高まります。
ツタが過度に成長しないように、定期的に手入れをおこなうことが必要です。
ツタの種類
主なツタの種類を3つ紹介します。
へデラ
へデラは、一般的にアイビーと呼ばれています。
常緑のつる性植物で、葉の美しさや丈夫な性質から世界中で栽培されています。
色々な形や葉の色があり、生育が旺盛です。
メリットは、外壁面を密に覆うことができるため緑化効果が高いことです。
しかし、外壁面を傷つける可能性が高いため、定期的なメンテナンスが必要です。
ナツヅタ
ナツヅタは、落葉性のため秋には美しい紅葉を楽しむことができます。
メリットは、生育が早く外壁面を短時間で覆うことができることです。
しかし、冬に葉が枯れて落ちるため、見た目が寂しくなるデメリットがあります。
キヅタ
キヅタは、冬でも葉が見られることからフユヅタとも呼ばれます。
常緑性の植物で、へデラに比べると成長が遅く葉が硬いのが特徴です。
耐寒性に優れ、全国で栽培できるというメリットがあります。
一方、成長が遅いため外壁を覆うのに時間がかかるデメリットもあります。
外壁のツタを除去する際の注意点
ツタは、根の跡が残りやすいです。
通常の植物の根は土の中に存在しますが、ツタ科の植物の根は独特で枝の茎から直接壁面や樹木に張り付きます。
この気根は外壁に強く付着してしまうため、剥がしても跡が残ることが多いです。
手で剥がすだけでは不十分のため、除草剤で洗浄したり、ヘラやカッターなどを使用し剥がします。
また、バーナーを使用し炙るなど非常に手間がかかり大変です。
さらに、ツタを剥がした際に塗膜も一緒に剥がれてしまうことがあります。
そのため、ツタの除去後には外壁塗装をおこなうことをおすすめします。
当社の外壁塗装工事については「外壁塗装・屋根塗装」をご覧ください。
まとめ
外壁に生えたツタで緑を加えることで、自然豊かでオシャレな雰囲気になります。
また、ツタは太陽光を遮断し暑さを軽減してくれるため、冷暖房の効率を高めることができます。
しかし、ツタは他の植物と比べると生命力が高く繁殖力が強いため、手入れを怠ると外壁や窓を覆ってしまう可能性があります。
また、サイディング外壁の場合はコーキングに食い込む恐れも考えられます。
そのため、外壁にツタを生やす場合には、メリットとデメリットをしっかりと把握することが大切です。
*K*
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