軒天の補修方法とは?それぞれの流れやメリットを解説
投稿日:2025.6.28
軒天は屋根の軒先の裏側に設置された重要な部材で、雨から外壁を守る役割を担っています。
しかし、屋根と外壁の結合部なので劣化もしやすく、劣化を放置すると外壁材だけではなく住宅全体の耐久性に影響してしまいます。
そのため、軒天に剥がれやひび割れなどの劣化症状が見られた場合は、適切な補修が必要です。
軒天の補修にはいくつか方法があります。
軽度の汚れであれば塗装での対応が可能ですが、腐食が進んでいる場合は張り替えや増し張りが必要になります。
本記事では、軒天の補修方法について詳しく解説します。
軒天とは
軒天とは、建物の外壁よりも外側に飛び出している屋根の裏側に取り付けられた板のことです。
主な役割は、外壁材に雨水が直接当たらないようにすることです。
雨水の浸入を防ぐことで、外壁材の腐食や雨漏りを防止することができ、建物自体の耐久性を向上させることができます。
また、火災が発生した際に延焼を防ぐ役割もあります。
さらに、屋根の構造材である垂木や野地板を隠し、外観を美しく保つという美観的な役割も果たしています。
そのため、建物の耐久性や美観を保つためには軒天のメンテナンスが欠かせません。
軒天の劣化症状と原因
軒天には紫外線や雨、経年劣化によって以下のような劣化症状が現れます。
塗装の剥がれ・色褪せ
紫外線や雨の影響によって、軒天の塗装が剥がれたり色褪せたりなどの劣化が発生します。
とくに南向きの軒天は日当たりが良いため、紫外線の影響によって劣化が早く進行するため注意が必要です。
ひび割れ・欠け
湿気によって収縮と膨張を繰り返すことで、軒天表面にひび割れや欠けが生じることがあります。
また、紫外線などの経年劣化によってひび割れが発生することもあります。
腐食・錆
木材の軒天は、水分を吸収してカビが生えたり腐食してしまいます。
そのため、塗装によって保護することが必要です。
また、金属製の軒天では錆が発生してしまい、耐久性も美観性も低下してしまいます。
とくに海岸地域や湿気の多い環境では、錆びやすくなるため注意が必要です。
破損
台風などの強風による飛来物によって、軒天が破損することがあります。
軒天が破損して剥がれてしまうと、飛散してしまって周囲に被害を与える可能性もあるため、早めの対処が必要です。
軒天の補修方法
軒天の具体的な補修方法について解説します。
傷やひび割れ補修
小さなひび割れや傷がある場合は、まず清掃をしてからひび割れ部分にパテを充填します。
パテが完全に乾いたら、サンドペーパーで表面を滑らかに仕上げます。
次にプライマーを塗布して、最後に仕上げ塗料を塗ったら施工完了です。
穴あき補修
小さな穴が開いている場合は、パテを埋めて補修します。
穴が大きい場合は穴よりも少し大きめに板材をカットし、裏側から当て板として接着固定します。
その後、表面をパテで埋めて平滑に仕上げ、最後に塗装をおこないます。
部分交換
部分的に軒天の損傷がひどい場合は、その部分のみ切り取って新しい材料に交換することが可能です。
既存の軒天と同じ材料を使って、大きさを正確に測って切り出します。
その後、取り付けて固定し、継ぎ目部分に防水処理をおこない施工完了です。
全面交換
軒天全体が劣化している場合は全面交換が必要です。
まずは既存の軒天材をすべて取り外し、下地の状態を確認して、必要に応じて補修をおこないます。
その後、新しい軒天を取り付けたら施工完了です。
塗装
塗膜の色褪せや剥がれなどが軽度の場合、塗装で対応することが可能です。
まずは高圧洗浄で汚れを落とし、剥がれた塗膜や錆などを除去するためにケレンをおこないます。
下地処理後、プライマーを塗布します。
プライマーは木部用や金属用、窯業系用など適切なものを使います。
最後に、塗りムラが出ないように仕上げ塗料を2回にわけて塗布して施工完了です。
軒天は雨風にさらされるため、仕上げ塗料には耐候性の高い塗料を選ぶことが重要です。
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軒天補修をする際のポイント
軒天補修をする際には、いくつかポイントを押さえておく必要があります。
適切な下地処理
下地処理は、軒天補修を成功させるために重要な作業になります。
表面に古い塗膜が残っていると、新しい塗料や重ね張りする素材が密着しにくくなってしまいます。
そのため、ケレン作業で古い塗膜や錆などを除去することが重要です。
また、垂木や野地板などが腐食していないか、構造材の状態をチェックすることも大切です。
軒天材が新しくなったとしても、下地材が腐食していると強度が低下するため補修か交換が必要になります。
建物に合わせた材料の選択
一口に軒天といっても、窯業系サイディング・金属系(アルミ、ガルバリウム鋼板)・木質系・樹脂系などさまざまな種類があります。
それぞれ特性が異なるため、建物の特性に合わせて選択することが大切です。
また塗料にも、アクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系塗料などがあるため、耐久性と価格のバランスを考慮して選択することが重要になります。
安全対策
軒天は屋根の裏側なので、補修をする際は高所での作業となります。
そのため安全対策が不可欠で、転倒や転落を防ぐために専用の足場を組み、強風時や雨天時の作業は避けるようにします。
まとめ
軒天には雨から外壁材を守る役割がありますが、屋根と外壁の結合部なので劣化しやすい箇所の1つでもあります。
軒天が劣化してしまうと建物の寿命が短くなったり、建物全体の美観が低下してしまいます。
そのため、建物の美観と耐久性を保つために軒天補修は欠かせません。
定期的な点検とメンテナンスによって、建物全体の寿命を延ばすことができます。
補修は塗装だけではなく、ひび割れ補修や部分交換など方法はさまざまなので、劣化状態に合わせた方法を選択することが重要になります。
また補修をする際は、高所での作業や専門的な技術が必要になるため、専門業者に依頼することをおすすめします。
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