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スレート屋根のメンテナンス方法とは?寿命や劣化症状についても解説

投稿日:2024.11.16 更新日:2024.11.29

スレート屋根のメンテナンス方法とは?寿命や劣化症状についても解説

「スレート屋根のメンテナンス方法にはどんなものがあるの?」「スレート屋根の劣化症状ってなに?」など疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?

一般住宅の屋根素材には、スレート素材が多く使われています。

この記事ではスレート屋根のメンテナンス方法、寿命や主な劣化症状について解説いたします。

 

 

 

スレート屋根とは

スレート屋根のメンテナンス方法とは?寿命や劣化症状についても解説

 

スレート屋根は主な成分がセメントで、厚さ4、5㎜と薄く軽いため耐震性のある人気の瓦です。

現在、新築屋根材の約70%を占めています。

しかし、主成分であるセメントは防水性がありません。

防水性を高めるためにも塗装が必要です。

また、スレート屋根は価格が安く軽量であるメリットがありますが、耐久性や防水性が低く定期的なメンテナンスが欠かせない屋根材です。

 

 

 

スレート屋根の寿命

スレート屋根の寿命は、一般的に20年〜30年です。

家が建てられている場所の環境や気象条件により、スレート瓦の劣化進行が異なります。

また、塗膜が劣化し防水機能が失われると劣化が急激に進行するため、定期的な塗装メンテナンスが必要です。

 

 

 

アスベストが含まれているスレート屋根

2004年以前のスレートには、主成分にセメントの他に石綿(アスベスト)が15%含まれていました。

機能面だけを比較すると強度が高く耐久性に優れていましたが、健康面への影響を考慮し2004年アスベストの使用が禁止されました。

そのため、2005年以降に建てられた家にはアスベストが使用されていないため、機能面を比べると以前のように強度が高くないことがデメリットです。

アスベストが入っていないスレート屋根の場合、地震や強風の影響によりスレート瓦のずれや割れが発生しやすいといった問題があります。

スレートに割れやずれが発生すると、スレートの下にある防水シートが紫外線にさらされてしまう危険性があります。

その結果、防水シートの劣化が進み、雨水が侵入すると内部の野地板の腐食にも繋がる恐れがあります。

 

 

 

スレート屋根の主な劣化症状

スレート屋根のメンテナンス方法とは?寿命や劣化症状についても解説

 

スレート屋根の主な劣化症状を紹介します。

 

色あせ

色あせは、スレート屋根の劣化症状の中でも軽度のものです。
塗装から5〜7年ほど経つと、塗装の効果が薄れ色あせが見られるようになります。

これは屋根表面の塗膜が剥がれてしまい、汚れが付着するからです。

セメントが主成分のスレート屋根は、塗装することで防水性能を高められます。

しかし、塗装が剥がれると瓦そのものが水を吸収してしまうことがデメリットです。

その結果、湿っている屋根の表面には多くの汚れが付着し、屋根色も白っぽく色あせてしまいます。

 

 

苔の付着はスレートそのものの防水機能が失われた状態を意味し、空気中にある苔の胞子が湿っている瓦の表面に付着し繁殖してしまった状態です。

一般的に塗装から7〜10年ほど経過すると、苔の発生が見られるようになってきます。

特に、日当たりのあまり良くない場所は、苔や藻の繁殖が多く見られます。

メンテナンスではまず高圧洗浄機で汚れを落とし、その後塗装をおこないます。

 

 

ひび割れ

スレートそのものに水分を含んでいるため瓦が膨張し、晴れた日に乾いて収縮します。
この膨張と収縮をくりかえすことで、本来スレート瓦を固定している釘が歪んでしまいひび割れが発生してしまうのです。

ひび割れの劣化症状は、塗装から10年ほどすると見られるようになります。

ひび割れがひどい場合は、新しい瓦と交換することになります。

 

 

反り

反りの原因はひび割れと同様で、瓦そのものが膨張と収縮を繰り返すことで発生します。

塗装から10年ほどで劣化症状が発生するようになります。

スレート瓦は一度反りってしまうと元には戻らないため、新しい瓦への交換が必要です。

 

 

破損

台風や強風が通過する際に、飛来物が当たることで瓦が破損してしまいます。

破損してしまった部分をそのまま放置して置くと、屋根へのダメージがどんどん拡大し、雨漏りなどの発生に繋がります。

台風や強風が通過している際に大きな音がしたり、通過後に雨漏りが発生してしまったら、できるだけ早めに業者に点検の依頼をするようにしましょう。

なお、台風や強風など自然災害の影響により破損してしまった場合には、火災保険が適用されることがあります。

火災保険に加入されている方は、一度保険会社に問い合わせしてみましょう。

 

 

 

スレート屋根を塗装するメリット・デメリット

スレート屋根のメンテナンス方法とは?寿命や劣化症状についても解説

 

塗装するメリットとデメリットについて詳しく解説します。

 

メリット

塗装するメリットは主に2つあります。

 

・防水機能を高める
・美観を一新できる

 

スレート屋根に発生した苔やひび割れなどの劣化症状は、塗膜の劣化により防水機能が低下したことが原因です。

そのため、塗装することで防水機能を高めることができ、劣化症状を遅らせるメリットがあります。

また、色あせした場合には、白っぽくなってしまい見た目も悪くなってしまいがちです。

しかし、塗装をすることで美観を一新できることがメリットです。

 

 

デメリット

主なデメリットを2つ紹介します。

 

・屋根そのものの寿命が伸びるわけではない
・大きな劣化症状には対応が難しい

 

塗装することで屋根材内部のダメージを抑えることができますが、寿命が伸ばせるわけではなく、劣化そのものを遅らせることができるだけです。

また、塗膜はあくまでも劣化を予防する方法です。

欠けてしまったりと破損したスレートを塗装しても意味がないので注意が必要です。

 

 

スレート屋根のメンテナンス方法

スレート屋根のメンテナンス方法とは?寿命や劣化症状についても解説

 

主なメンテナンス方法のカバー工法と葺き替えについて詳しく紹介します。

 

カバー工法

既存の素材をそのまま残し、新しい屋根を取り付ける工法です。

カバー工法は、葺き替えと比べると施工費用を抑えられるメリットがあります。

理由は、既存の素材を解体・撤去せずに上から新しい屋根材で覆うためです。

一方、屋根そのものの重量が重たくなるため、耐震性が低下する可能性があります。

 

 

葺き替え

既存のスレート屋根を撤去し、新しく屋根材を取り付ける工法です。

葺き替え工事することで次のメンテナンスまで工期を伸ばせることができます。

しかし、大掛かりな工事のためその分費用がかかってしまうことがデメリットです。

また、アスベストが含まれるスレート屋根の場合、葺き替え工事をおこなうと廃材費用が高額になります。

 

 

 

まとめ

スレート屋根は、現在の屋根材として約70%を占めています。

寿命は一般的に20〜30年で、セメントが主成分のため防水機能が低いです。

しかし、定期的に塗装することにより防水機能を高め、劣化症状を遅らせることができます。

破損や反りなど劣化症状がひどい場合には、そのまま放置することは避けましょう。

劣化がどんどん進むと内部の野地板への腐食にも繋がるため、カバー工法や葺き替えの補修工事を検討することをおすすめします。

 

当社の屋根葺き替え・カバー工法については「屋根葺き替え・カバー工法」をご覧ください。

 

*K*

 

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