タスペーサーって何?役割やメリット・デメリットについて解説
投稿日:2023.8.19 更新日:2023.9.4
タスペーサーという言葉を聞いたことがありますか?
屋根塗装をしようとしている方は、見積書で見ることがあるでしょう。
しかし、言葉は聞いたことがあっても、どこで何のために使用するものなのかわからない方も多いのではないでしょうか。
タスペーサーとは、スレート屋根の塗装工事で必要な部材になります。
この記事では、タスペーサーの役割や使うタイミングなどについて詳しく解説します。
屋根塗装工事を検討している方は、スムーズな工事を進めるためにもタスペーサーについて理解しておきましょう。
タスペーサーとは
タスペーサーとは屋根塗装時に必要な部材ですが、どのような役割があるのでしょうか。
まずは、タスペーサーの役割やタスペーサーを入れるタイミングについて解説します。
タスペーサーの役割
タスペーサーとは、スレート屋根の塗装工事の中で必要な「縁切り」で使用する部材です。
スレート屋根の塗装では、屋根材と屋根材の繋ぎ目に塗料が入り込んでしまいます。
その塗料をそのままにしてしまうと、雨が降った際に屋根内部に入り込んだ雨水の抜け道がなくなり、屋根内部の腐食や雨漏りの原因になってしまうのです。
そのようなトラブルを防ぐために、塞がった塗膜を切る作業のことを縁切りといいます。
従来は、屋根材の隙間を一枚一枚カッターで切っていく方法でした。
しかし現在は、タスペーサーを使用する縁切りが主流となっています。
タスペーサーはカッターでの縁切りとは異なり、一枚一枚切る作業がないため、手間や時間がかからないのです。
タスペーサーを入れる間隔は、約15cm間隔で1枚の屋根材に2個のタスペーサーを使用します。
またタスペーサーを取り付けたら、取り除くことはなく付けたままになります。
タスペーサーを入れるタイミング
タスペーサーには使用するタイミングが重要です。
塗装工事の工程は、下地処理→下塗り→中塗り→上塗りの順番でおこないますが、タスペーサーを入れるタイミングは「下塗りの後」になります。
下地処理→下塗り→タスペーサー設置→中塗り→上塗りという順番になるということです。
従来のカッター工法では、上塗りまで完了したあとに屋根に上って一枚一枚切っていく方法でした。
しかしこの方法だと、塗装完了後の完成した屋根に上ることで屋根材が汚れたり傷ついたりするリスクがありました。
一方、タスペーサーでの縁切りは下塗り後に入れるため、完成した屋根に上る必要がなくなり屋根材を汚すリスクがなくなったのです。
また、カッター工法では縁切りした後に塗膜がくっついてしまうという問題点もありました。
タスペーサーのメリット
スレート屋根の縁切りで、現在主流となっているタスペーサーには様々なメリットがあります。
タスペーサーのメリットは以下になります。
・塗膜が剥がれない
・屋根を汚すことがない
・時間を短縮できる
それぞれ詳しく解説します。
塗膜が剥がれない
カッターでの縁切りの場合、隙間をカッターで切る際にせっかく完成した塗膜が剥がれることがあります。
一方タスペーサーでの縁切りでは、カッターを使用せずに下塗り後の段階で挿入するため、塗膜が剥がれることはありません。
屋根を汚すことがない
従来では完成した屋根に上りカッターで縁切りをする方法が一般的でした。
しかし、完成した屋根に上ることで屋根材が汚れてしまうという問題点がありました。
タスペーサーを入れるタイミングは下塗り後になるため、屋根材を汚すことがなくなったのです。
タスペーサーが主流になったことで、仕上がった屋根を汚したり傷つけたりという心配がなくなりました。
時間を短縮できる
カッターでの縁切りでは塗装後にしっかりと乾燥しないと、縁切りをしても再び隙間が塞がってしまう可能性があります。
そのため、縁切りをするには上塗りが完了してから数日空ける必要がありました。
また、屋根材の隙間を一枚一枚を切るという地道な作業だったため、手間や時間もかかりました。
カッター工法では2人で1日ほどかかっていたものを、数時間~半日程度で終わらせることができるのです。
その結果、人件費を抑えることができ工事費削減にもつながります。
タスペーサーのデメリット
手間や時間を抑えることができる便利なタスペーサーですが、メリットがあればデメリットも存在します。
タスペーサーのデメリットは以下になります。
・費用がかかる
・屋根材が割れることがある
後悔しないためにも、タスペーサーのデメリットについてもしっかりと把握しておきましょう。
費用がかかる
タスペーサーを使用する場合は、タスペーサーそのものの費用がかかってしまうため、道具分の費用が高くなってしまいます。
これはどうしても避けることができない問題です。
しかし、カッターでの縁切りでは工期が延びる分、人件費がかかるため工事費が高くなるケースがあります。
そのため、総合的に考えてどちらのほうが費用が高くなるのかを確認することが大切です。
屋根材が割れることがある
タスペーサーを屋根材に挿入する際、劣化していたり耐久性がなくなっていたりと、屋根材の状態によってはスレート屋根が割れることがあります。
ただし、基本的にはメンテナンスをしている屋根であれば、タスペーサーを挿入したからといって割れることはありません。
また、タスペーサーの取り付け方法を間違えてしまった場合も、屋根材が割れる原因になるため取り付けには注意が必要です。
当社の屋根塗装については、「外壁塗装・屋根塗装」からご確認ください。
まとめ
タスペーサーは、スレート屋根塗装での縁切りで必要な道具です。
縁切りをしないと雨漏りが発生したり屋根内部が腐食したりと、様々なトラブルが起こってしまうため欠かせない作業になります。
現在主流となっているタスペーサーを用いた縁切りは、下塗り後に取り付けをおこなうため屋根材が汚れることがありません。
また、時間を短縮できて費用を抑えることができるなど様々なメリットがあります。
しかし、タスペーサー分の費用がかかり屋根材が割れるケースもあるなどのデメリットもあるため、デメリットもしっかりと把握しておきましょう。
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