ヘアクラックはなぜ起こる?原因や種類を解説
投稿日:2024.6.15 更新日:2024.6.28
知らないうちに住宅の外壁にひび割れができてしまってた!
「そのまま放置していても大丈夫?」それとも「すぐ修繕しなくてはいけないの?」と、判断に悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
本記事では、ヘアクラックが発生する原因やクラックの種類を紹介します。
ヘアクラックとは
ヘアクラックとは、建物の外壁やコンクリート部分に起きる細かいひび割れのことです。
国土交通省の定義では、幅0.3㎜以下、深さ4㎜以下とされています。
髪の毛ほどの細いひび割れなので、「ヘアクラック」と言われています。
表面の塗装が割れているものがほとんどで、劣化症状の中でも初期症状です。
緊急を要するようなすぐに補修をしなければいけない状況ではありませんが、そろそろメンテナンスが必要な症状です。
ヘアクラックが発生する原因
ヘアクラックが起こる原因は4つあります。
・経年劣化
・建物の揺れ
・不同沈下
・施工不良
経年劣化
紫外線や雨風などの影響により外壁の塗膜が劣化することで、ヘアクラックが発生します。
外壁材のモルタルや窯業系サイディング、コンクリートの場合、気温の変化により収縮と膨張を繰り返しています。
塗膜が劣化してくると収縮と膨張に耐えきれなくなり、細いひび割れが発生してしまうのです。
建物の揺れ
地震や台風の影響により振動したり揺れたりすることで、建物に大きな力が加わり建物がゆがみ、ヘアクラックが発生します。
しかし、ヘアクラックが発生する原因は自然現象だけではありません。
他にも、交通量の多い道路や線路近くの建物の場合、車や電車が通るたびに建物が揺れます。
時間が経過するにつれ、小さな振動が積み重なり、壁に細かいひび割れが発生してしまうのです。
揺れの多い場所に建物を立てる際には、弾性機能のある塗料を使用することをおすすめします。
不同沈下
不同沈下は、地盤の弱い場所に建物を建てた場合、建物が斜めになり壁面に歪みが生じます。
ドアや窓が歪んで開けにくくなったり、床が傾いているなどの不具合が生じた場合には、不同沈下かもしれません。
不同沈下の疑いがある場合には、基礎の剛性を高めて荷重を分散したり、地盤改良工事を業者に依頼しましょう。
施工不良
塗装工事が終わって期間が経っていなかったり、めぼしい理由がないのにヘアクラックが発生した場合には、施工不良の可能性が高いです。
また、外壁塗装の工事過程で下地の塗料と中塗り・下塗りの塗料の相性が悪いと、ヘアクラックを引き起こすことがあります。
ヘアクラック以外のクラックの種類
ヘアクラック以外にもいくつかクラックの種類があります。
それぞれ発生する原因により、クラックの大きさや深さが異なります。
・乾燥クラック
・縁切りクラック
・構造クラック
・開口クラック
乾燥クラック
乾燥クラックは、コンクリート施工やモルタル施工時に、完全に乾燥する前に外壁水分が蒸発し収縮することで発生します。
モルタルやコンクリートは、塗り壁材と水を混ぜて行う湿式工法の施工のため、クラックが発生しやすい外壁材です。
また、経年劣化により、外壁材内部の水分が蒸発することでもひび割れが発生します。
縁切りクラック
縁切りクラックは、塗装やモルタル塗装の継ぎ目に発生するひび割れです。
基本的に外壁塗装は1日で終了しますが、何らかの原因で作業を日に分けたり、部分的に塗り直したりすると継ぎ目ができます。
構造クラック
構造クラックの主な原因は、地震による揺れや建物の劣化です。
幅0.3㎜、深さ5㎜を超える大きさのクラックの場合には、外壁内部から外壁材そのものが割れている可能性が高いです。
建物の構造に影響を及ぼす可能性が高いため、補修工事が必要になります。
そのまま放置してしまうと、建物そのものの強度が低下や雨水の侵入により外壁の劣化に繋がります。
そのため、専門の業者の点検やメンテナンスが必要です。
開口クラック
開口クラックは、窓や扉などの開口部の周りに斜め方向に発生するひび割れです。
開口部分は上下左右に力がかかりやすいため、ひび割れが起きやすい場所です。
そのまま放置してしまうと雨水が侵入しやすく、建物内部に雨水が入り構造材料をも劣化させてしまう可能性があります。
クラックの状態や開口部分の構造によってメンテナンスの方法が異なるため、業者に相談することをおすすめします。
ヘアクラックを放置しても大丈夫?
ヘアクラックは放置すべきではありません。
その理由を2つ紹介します。
・雨漏りや建物内部の腐食の原因になる
・ひび割れの向きにより要注意
雨漏りや建物内部の腐食の原因になる
ヘアクラックをそのまま放置していると、その部分から雨水が染み込み雨漏りに繋がるケースがあります。
初めは小さなヘアクラックです。しかし、徐々に大きなひび割れになり次第に水を吸収してしまいます。
その結果、建物内部の木材や鉄剤を腐食させたり、シロアリが発生する原因にもなります。
ひび割れの向きにより要注意
ひび割れの向きにより危険度が異なります。
縦方向へのひび割れの放置も危険ですが、特に注意したいのが横方向や斜め方向へのひび割れです。
横方向の場合、雨が入りやすいため建物への被害が拡大することが考えられます。一方、縦方向の場合には雨が侵入しにくい傾向があります。
斜めのひび割れは、建物全体の構造が悪くなっていることが可能性が高いです。
また、別のところでも同じように斜めのひび割れが発生しやすくなります。
そのため、横方向や斜めのひび割れを見つけたら、業者に確認してもらうことをおすすめします。
まとめ
ヘアクラックが発生する原因は、建物の経年劣化や地震・台風の影響、地盤の弱いところに建物を立てるなどさまざまです。
また、ひび割れの深さや大きさにより、ヘアクラック以外にもクラックの種類があります。
ヘアクラックはそのまま放置し続けると雨漏りの原因にもなるため、業者へメンテナンスを依頼することをおすすめします。
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